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自己肯定感に関して

このサイトでは主に発達障害・精神疾患について取り扱っていますが、発達障害の二次障害や鬱病の原因として現れるのが「自己肯定感」の低さです。

今回は自己肯定感についてまとめました。

自己肯定感とは(東京都教育委員会より)

自己に対する評価を行う際に、自分のよさを肯定的に認める感情

自己肯定感が高い人の傾向( 日本セルフエスティーム普及協会より引用)

・自分に対して安心感がある

・自信があり、能動的

・周りに振り回されない、

・物事を肯定的に受け止められる

・自然な意欲で行動に移せる

・自分を肯定的にみられる

・物事を肯定的に受け止められる

・自分を尊重するように他者も尊重できる

・人との違いを受け入れられる

・感情が安定している

・生きるのが楽

・問題解決能力が高い

・失敗を成長の糧にしていける

・他者の意見を聞くことができる

・人の評価に振り回されない

・人をジャッジしない

・人間関係が良好

・自分の考え(意見)を伝えられる

・自分の人生は自分で決めている感覚

・主体性が高く、自分軸

自己肯定感が低い人の傾向

・不安や怖れを持ちやすい

・自信がなく、受身的

・他人の評価で自分を判断する

・人に評価してもらわないと不安

・他人の評価に振り回される

・人と比べて、落ち込みやすい

・他者の意見を聞くことができない

・自分を否定的に見る

・物事を否定的に受け止めやすい

・自分で自分を満たせない

・他人をジャッジする

・生きにくさがある

・人間関係にトラブルを抱えやすい

・失敗すると自己価値まで否定しがち

・自分がジャッジされる不安をもつ

・人との違いを認められない

・自分を正当化しないと不安

・他者に対して批判的傾向

・自分の考え(意見)が言えない

・問題解決能力が低い

・罪悪感を持ちやすい

・自分の人生は他人に決められている感覚

・主体性が低く、他人軸

親の教育法(日本セルフエスティーム普及協会より簡略化)

自己肯定感は幼い頃( 3、4歳の頃)の親が子供に対する声がけや働きかけ、その後12歳位までの間に「自分はどういう人間か」という自己認識(能力や価値、他者との人間関係、知性、感情などをどう感じているか)は決まってきます。

自己肯定感を育む中で親と子の関係性が大きく影響しますが、母親自身の自己肯定感が子供の自己肯定感を左右する鍵を握っています。親の自己肯定感が低いと、その様子をみたり自己肯定感が低い言葉をかけられることによって子供はそれを真に受け、子供の自己肯定感も十分に育めない可能性があります。

・体罰

・過保護・過干渉

・ネグレクト(育児放棄)

・ことばかけ

が親の教育の中で具体的に子供の自己肯定感を下げる要因になります。

日本人の自己肯定感・意欲の低さ(図:文部科学省より引用)

日本人の自分自身に満足している割合は全体の半分を切っています。この自己肯定感の低さは日本独特の、「自分なんて」と控えめ・謙虚な姿勢でいる事が求められる国民性が影響しているのかと思います。

「自分に長所がある」と思う割合が最も低いのも日本です。日本人の性格的な面もありますが、「出る杭は打たれる」という日本の教育環境が子供達の長所を食い潰している可能性があります。

基本的に日本人は自分自身に自信がないので、「私には無理だ」と物事に挑戦する意欲も比例して低い傾向にあります。

日本人の自己肯定感の低さは、生活の充実度にも影響します。図1で自己肯定感の高かったアメリカやフランスの人と比較して、日本人は自信がないことや物事に挑戦する意欲が低いことからつまらない、やる気が出ないなどのモチベーションの低さにつながってしまっているのです。

自己肯定感を上げる為に(日本セルフエスティーム普及協会より引用)

1 自分を肯定できる環境に身をおく

2 自分を認めてくれる、いいところを見つけて褒めてくれる人やグループに出来るだけ接する。

3 肯定的な言葉を使うようにする

4 出来たことを意識する (過去の自分と比べる)

5 自分自身が望むこと、したいこと、シンプルにやっていて楽しいことをやる回数を増やす

自己肯定感の低さは親の教育や先天的な障害、容姿など自分の生まれついて持ったもの・自分で変える事が難しい部分も影響しているので、「自信が欲しい」と言ってすぐ得られるものでもないのかもしれません。自分の気持ちの持ち方を変えて、少しずつ自分自身を受け入れていく事が、自己肯定感を高めることにつながると思います。

出典

東京都教育委員会

日本セルフエスティーム普及協会

文部科学省サイト

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