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不登校支援・自立サポートの民間企業の方へのインタビュー【不登校復学支援「Start Today」 takaさん】

本日は不登校復学支援・自立サポートを行う企業「Start Today」のtakaさんに取材させていただきました。カウンセリング歴10年のtakaさんは、お子さんの状態に応じて復学、転校、またフリースクールを紹介しています。環境と言うよりも、環境との相互関係で生じたお子さんの気持ちの問題によって不登校が大きいと指摘しています。さらに外国に出向いたサテライト型支援も行っていました。

お忙しい中インタビューのお時間いただきありがとうございます。Start Todayさんは具体的にどの様な活動を普段なさっているのですか?

活動内容は基本的には、不登校のお子さんと親御さんを対象とするカウンセリングをしていて、目的としては不登校の解決として大枠とっています。解決といってもいろんな形の解決があると思いまして、メインと考えている解決法としてはもともといた場所(学校)に戻ることを目標としています。

なのでいわゆるフリースクール さんとか居場所とかそういうことについては、もとの学校に戻ることが難しかったり大きなリスクがある、そのような方にはフリースクールの担当とつなげていることをしていますが、そうではない場合は学校に戻れることをサポートしていることを考えています。

個人情報に関わってきてしまう問題にはなるのですが、答えられる範囲で大丈夫です。サポートされている方にはどのような方が多いのでしょうか。
不登校自体ある程度類型化する形で見ていまして、不登校全体としていろいろな問題を抱えてしまいます。例えば、精神的な病気か、身体的な病気だったりとか、先生と性格上合わないという環境を問題にしている不登校の理由があります。その中でも私たちが特に専門的に見ているのは、いじめとか病気ではなくて、本人の気持ちの問題によって学校に行けなくなってしまっているのではないかな、そのような子達をメインな対象にしています。

例えば、学校に行けなくなってしまった最初の理由が朝起きづらくなってしまった、あるいは宿題ができなくなった、友達といじめまで行かないでもショックな出来事があった。このようにどうしても関わらなければいけない問題を主因として学校に行けなくなってしまったと、そういったお子さんの対象にカウンセリングを行って元の場所に戻れるようサポートを行なっています。一方で、起立性調整障害だったり発達障害諸々のブラックだと診断された子には無理しないでほしいと対処しています。

そうですよね、例えば虐められていたとしても、辛いと感じている子供は不登校になりがちですが、いじめに気づいてない状態のお子さんに関しましては違うアプローチをとっていくような感じでしょうかね。
気づかない内容によると思いますが、明確ないじめとして親御さんも把握しているケースであれば無理させないこともありますし、転校することで対処していたりします。明らかに環境が悪いという原因であれば、元の居場所にも拘らず、別の学校やフリースクールに転向するなど、ある程度本人の意思を尊重するので、事前にリスクを説明した上で元の場所に戻していたりします。
サテライト型支援に関してはどのような支援をなさっていますか?
一応本社は西新宿において活動していますが、全国的に活動しておりまして、海外(特に中国などの)支援も行っています。その場に赴いてアウトリーチ支援のような活動もしています。サテライト的に支社を置くことはまだしていませんが、その場に赴いてカウンセリングを行うこともしています。
自分からヘルプを求められないお子さんとか、もう少し我慢していいだろうとか言う親御さんとかもいると思うので、アウトリーチ型支援を行う事によって救えるのかもしれませんね。学校問題に関していうと、非常に重要な考え方だと思います。
なかなか学校に通えないお子さんが、学校にある保健室にいったりスクールカウンセラーの部屋に行くことはそれですら難しかったりします。ここに行けるなら学校に行けるという子もたくさんいますし、家から出られない子もたくさんいますので、家の方に私たちがお伺いして、カウンセリングを行ったりなど、やり方を変えるのは我々だけでなく、行政支援でもそのような支援が必要だと考えます。
いつごろからStart Todayのサービスをやられているのでしょうか。
会社は半年ですけれども、カウンセリング歴は10年ぐらいほどです。私が学生時代からやっているので、もう12-13年くらいになります。前の会社で学んで、別の形にしていると言うのが現状になります。
ありがとうございます。

やっぱり私の団体(弊団体)の人にいますが、発達障害のグレーゾーンの人が感覚過敏や学校が合わないと言うことで通信制高校に切り替えたケースもあったのですが、グレーゾーンによっても学校がギリギリ大丈夫な子とそうじゃない子がいるので、扱いがどうしても難しくなると思いますがどのようにお考えでしょうか。

ブラックに近いグレーなのかホワイトに近いグレーなのかは、お子さんの診断をすでに受けていて、グレーゾーンと言われている状態でご相談言われます。私たちもその子たちの支援をしていて、グレーゾーンという判定も難しいところがありますが、学校を諦める理由にはならないのかなとは思います。

宿題ができない、起立性調節障害まではいかないものの朝起きづらい、友達との折り合いがつかない、そのような状態だと環境を変えたところで通えるようになるのかと言う現実的な問題が生じてきます。転校が子供の状態を変えてくれるのであれば推奨しますが、どこの学校に行ってもその問題は起こるよねといったケースであれば、あまり転校のお勧めはしないようにしています。むしろ自分ができることから始めようという考えです。例えば、宿題をする習慣をつける、家庭教師としてカウンセリングとして対応するような形で支援を行うようにしています。

今までカウンセリングは個人でやられていたのですか?
個人でやっていましたし、民間企業で働いていたこともありました。どちらというと行政の方に活動を説明することが多く、自治体向けに支援活動を行ったことは少ないかなと思います。
現在のご活動としては、困っている方がお電話などで相談する事によって、Start Todayさんとしてお子さんをサポートをするといった形でのものになるのでしょうか。
アウトリーチ型支援は行政的支援と比べると費用がかかるところではあるので、その費用の内訳もホームページの維持費用やSEO対策の費用が嵩むなど、あと人件費もありますが、それらを排除してSNS(公式Twitter)の運用で十分な発信ができていたので、なるべく親御さんに負担にならないように支援ができるようにしています。本来であれば、行政としての役割でもありますけどね…
社会や行政自体が本来持つべき役割なのですけれどね…。学校教員の精神状況が悪くなると言う話もよく聞きます。なので、日本の教育システムが若干崩壊しつつあるのかなという見方もできますよね。
能力の高い先生にはできるかもしれないけど、全員ができるかと言うとそうではないので、マンパワーに頼りすぎるのかなと思いますね…教員にも研修制度があったほうがいいのかなとも思います。
本来はそうですよね。ただ、このようなご活動を長年継続されているtakaさんにお話を伺った事でたくさん勉強になりました。本日は、ご協力ありがとうございました。

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